ここでは、国際婚活のための基礎英語 basic English をマスターするまでのプロセスについて簡単に説明します。

の印のある英単語・英文はクリックすると音声が聴けます!

その前に、以前の記事「【国際結婚】愛さえあれば、言葉の壁は乗り越えられる??」で、国際結婚に必要な英語力は中級程度のレベルで、「社会生活においても自分ひとりで立ち回ることができる英語力」と書きました。なので、まず最初に、中級レベルに到達するまでの道のりについても触れておきますね。




中級レベルの英語力が身に付くまでの3つのステップ

中級レベルに到達するまでには、以下のように3つのステップを踏んでいきます。

最初の第1ステップは、基礎英語をマスターすること。また、基礎英語は婚活を始める前までに身につけておくことが理想です。なぜ「婚活前までに」なのか・・・?当然、その後の婚活や国際結婚において、言葉の壁をできる限り低くしておくためです。よって、上のイメージを踏まえて、第1ステップである基礎英語力の習得をまずは目指していきましょう。

婚活基礎英会話力を身につけるために最低限必要な3つの重要スキル

ところで、「基礎英語」とは具体的にどれくらいのスキルレベルを指すのでしょうか?

一般的には、「中学卒業レベル」と言われていますが、「国際婚活・国際結婚のための基礎英会話力」という観点では、以下の3つのスキル習得が最低限必要であると考えます。

1.通じる英語が話せるようになる発音の習得

2.理解される英語が話せるようになる基礎文法の習得

3.恋愛と婚活に最低限必要な英語ボキャブラリーの習得

 

つまり、発音 pronunciation文法 grammarボキャブラリー(語彙) vocabulary の3つがキーになります。それでは、一つ一つ詳細にみていきましょう。

基礎英語マスターまでの登竜門 (1) 「これだけはマスターおきたい英語の発音」

「なぜ発音?」・・・と思われた方もいらっしゃるかもしれません。「発音が上手じゃなくても意思疎通さえできれば問題ないんじゃない?」・・・たしかに、その通りだと思います。

しかし、発音が正しくできていないために、その「意思疎通」ができなくて、二人の会話がスムーズに続かず、気まずくなってしまったカップルの例も実際にあったりします。最初は「君の言っているのは、~だよね。それなら、発音は~だよ。」なんて優しく教えてくれていた彼。でも、だんだん時が経つと、彼もめんどくさくなってきて、間違った発音を指摘することもなくなり、しまいには変な発音を馬鹿にするようになってきた、なんて笑い話にならないケースも!

また、正しい発音をマスターすることは、「英語がきちんと聞き取れる」ことにもつながります。つまり、リスニングのスキルの向上にも役に立つんです。聞き取れないことが話せるようになる、ということはあり得ないわけです。きちんと話せるようになるためには、正しい発音を身に付けることが必要なんですね。

もちろん、ネイティブ並みの上手な発音を身につけなければいけない、というわけではないです。一方、日本人が特に注意すべき英語の音(母音や子音)や発音のコツというものがあります。よって、これらの音や発音のコツにフォーカスして発音練習を重ねれば、それだけでもコミュニケーションレベルがアップするはずです。

英語の正しい発音を習得していない状態だと、日本語にない音は、どうしても他の「日本語にある音」に置き換えて発音してしまいがちです。そうすると、とんでもない誤解や問題を引き起こすことになってしまいますよ!以下の例をみてみましょう。

「ライス」が「しらみ」に!~R を L に置き換えて発音してしまった例~

 

 

 

 

 

Tonight's dinner is curry and lice. 「今晩の夕食はカレーとしらみ」???

⇒ 正しくは、Tonight's dinner is curry and rice. 「今晩の夕食はカレーライス」

R [r] の音(舌先がどこにもつかない)は日本語にはない音。それを日本語の「ラ行」(L [l] の音に近い)に代えて発音してしまった例です。もちろん、相手も最終的には理解はしてくれるでしょう。言われた瞬間は、一瞬ギョッとするでしょうけど・・・笑

「痩せたい」と言ったつもりが、罪深くなってしまった・・・ ~TH を S に置き換えて発音してしまった例~

 

 

 

 

 

I wanna be sinner!  「罪人になりたい!」???(この意味においては、文法的に正しく言うには、I wanna be a sinner. と冠詞の “a” が必要。また、wanna は口語のみで使用され、want to 「~したい」の意味。)

⇒ 正しくは、I wanna be thinner! 「もっと痩せたい!」

TH [θ] の音(舌を歯ではさんで発音)も日本語にはないです。これを日本語のサ行(S [s] の音に近い)の音に置き換えてしまった例です。「罪人になりたい!」なんて、彼も引いちゃうかもしれないですよね!笑

うんちも確かに座ってするものなんですが・・・ ~S を SH に置き換えて発音してしまった例~

 

 

 

 

 

 

Please shit down. 「クソしてください」?!?!

⇒ 正しくは、Please sit down. 「座ってください。」

S [s] と SH [ʃ] を混同してしまったケース。shit down は洒落になりません。二人の間だけでなく、英語圏の国の公共の場でこれを言ってしまったら、周りの人の顔色が変わるのは間違いないでしょう。shit という言葉は、アメリカでは four-letter word四文字語=禁句」と呼ばれ、あの 「f で始まる英語で一番汚い単語」と同様に、卑語になっています。shit ではなく、sit です!本当に気をつけたいですね。

他にも上記のような痛々しい例はたくさんあるのですが、以下の発音については最低限マスターしておく必要があるといえます。

<マスターすべき子音の発音>

R [r] と L [l] の違い:  red [red] 「赤」vs. lead [led]「鉛」

S [s] と TH [θ] の違い: sick [sík]「病気の」 vs. thick [θík]「分厚い」

S [s] と SH [ʃ] の違い: see [síː]「会う、見える」 vs. she [ʃíː]「彼女は」

F [f] と H [h] の違い: food [fúːd]「食べ物」 vs. hood [húd]「頭巾、フード」

特に、RTHF の子音は日本語にはない音なので、重要ですね。

また、母音については日本語には「あ・い・う・え・お」の5つしかありません。一方、英語には [æ] [ɑ] [ʌ] [ə] [i] [u] [e] [ɔ] など8個以上の母音があります(順番に発音するこんな感じです。)。詳しくは、「通じる英語を話すために、これだけはマスターしておきたい英語発音」の記事でも解説していますので、ぜひ読んでみてください。

基礎英語マスターまでの登竜門 (2) 「これだけは押さえておきたい基礎英文法」

「英会話に文法って必要なの?」・・・そんな声が聞こえてきそうですが、「残念ながら?」必要なんです!特に、第二外国語 second language として英語を学習する場合は、小さい子供が自然に母国語 mother tongue を覚えていくようにはいきません。私たち日本人が日本語の文法をしっかり勉強しなくても日本語が話せるのと同じです。

仮に、文法をまったく理解せずに英語が話せるようになるか?といえば、知っている単語を並べる程度で会話を進めるしかないため、かなりきついですね。自分の意思をしっかり正確に伝えるには、文法に則った英語を話さないと意思疎通に支障が出てきます。

でも、基礎英語をマスターする上では、難しい文法を理解する必要などまったくありません。たとえば、仮定法、関係代名詞、時制の一致とか、基本的な日常会話で使うことはほとんどないですね。

それでは、絶対に外せない重要な文法事項は何か?・・・ずばり、以下の2つだけです。

1.文型 sentence pattern

2.品詞 part of speech

英語には5つの文型しかない

英語の「文型」は5つしかありません。言い換えれば、英語のすべての文章がこれら5つの文型のどれかに当てはまるということです。

1.「主語(S)」と「動詞(V)」のみから成る最もシンプルな文章: S + V

(例) My boyfriend just proposed! 「彼氏がプロポーズしてくれた!」

2.「主語(S)」+「動詞(V)」+「補語(C)」で、S = C の関係が成り立つ文章: S + V + C

(例) My husband is an American. 「私のダンナはアメリカ人。」 (my husband = American という関係)

3.「主語(S)」+「動詞(V)」+「目的語(O)」: S + V + O

(例) My American husband likes Japanese food. 「私のアメリカ人のダンナは日本食が好き。」

4.「主語(S)」+「動詞(V)」+「(間接)目的語(O)」+「(直接)目的語(O)」: S + V + O + O

(例) He gave me a diamond ring yesterday! 「彼、昨日私にダイアの指輪をくれたの!」

5.「主語(S)」+「動詞(V)」+「目的語(O)」+「補語(C)」: S + V + O + C (O = C の関係が成り立つ)

(例) My husband always makes me happy. 「私のダンナはいつも私をハッピーにしてくれる。」

これら5つの文のパターンを理解するには、次に解説する品詞の理解も一部必要になってきます。よって、この文型と品詞については交互に学習を重ねて理解を深めていくべきですね。(文型の詳細な解説は、こちら。現在作成中)

英文の構成要素である「品詞」の役割を理解する

品詞は、英文を構成するパーツ。自動車が一つ一つの部品で組み立てられているように、英文も一つ一つのパーツ「品詞」で組み立てられています。品詞が part of speech と呼ばれているのはそのためです。

ここでは、英語の品詞を以下の10個に分けています。

1.名詞 noun (物の名称や事象、固有名詞)

(例) ring「指輪」、 marriage「結婚」、America「アメリカ(固有名詞)」、Justin「ジャスティン(固有名詞)」

2.代名詞 pronoun (名詞の代わりに総称して使われる言葉)

(例) I, you, he, she, it など

3.冠詞 article (名詞の特定、不特定を表す)

(例) a, an, the

4.動詞 verb (動作を表す)

(例) am/is/are などの be 動詞、marry 「結婚する」、call 「呼ぶ、電話する」、yell 「叫ぶ」

5.助動詞 auxiliary verb (動詞の補助をする役割)

(例) can 「~できる」、will 「~だろう」、may 「~かもしれない」など

6.形容詞 adjective (物や事象の状態などを説明する、名詞にかかる)

(例) cute 「可愛い」、angry 「怒っている」、awesome 「すごい」

7.副詞 adverb (動作を具体的に説明し、動詞にかかる)

(例) beautifully 「美しく」、happily 「幸せに」

8.前置詞 preposition (名詞や代名詞の「前」に「置かれる」言葉で、全体で形容詞や副詞の役割をする)

(例) in, on, at, under, below など

9.接続詞 conjunction (単語と単語、文と文をつなぐ役割)

(例) and, but, or など

10.間投詞 interjection (喜びや驚きなどを表す言葉)

(例) oh, wow, aha など

*品詞の名称をクリックすると、詳細な解説ページに飛びます。(作成中)

品詞は種類によって、その役割や使い方が違ってきます。ただ単に覚えるのではなく、その使い方を「理解」する必要があります。その上で、英語のパーツである品詞を文型に当てはめることで、正しい英語が話せたり、読めたり、書けるようになるのです。

しっかりとした基礎英語を身につけるには、この「文型」と「品詞」を理解することが何よりも重要です。

「文型」と「品詞」の他にも理解すべき文法事項はありますが、まずはこの2つをしっかり理解さえすれば、英語に対する見方や意識が変わってくると思います。特に、文法が嫌いで英語が苦手、と思っていた人にとっては、この2つをクリアするだけでもかなり分かるようになりますよ!

私が現在ビジネス基礎英会話を教えているアメリカ在住の日本人駐在員。彼は当初中学1年生レベルの文法しか理解できていませんでした。中学レベルの文法をすべてマスターした後は、英語の理解力が飛躍的に高まりました。さらに、英語に対する苦手意識もいつのまにか消えていました。今まで文法が理解できずに英語を断念しているのでしたら、まずはこの文型と品詞を中心に「やり直し英文法」にリベンジしてみてください。

文法についての詳細は、「理解される英語を話すために、これだけはマスターしておきたい基礎文法」の記事(現在作成中)でも解説していますので、ぜひ読んでみてください。

基礎英語マスターまでの登竜門 (3) 「これだけは覚えておきたい恋愛・婚活のための基礎ボキャブラリー」

発音と基礎文法を身につけても、ボキャブラリー(語彙)が少なければ表現力が乏しくなってしまいます。そこで、このホームページでは、国際恋愛と国際婚活には欠かせない重要な単語やイディオムを厳選してリスト化しています(現在作成中)。

その前に、文句なしに暗記しなくてはならない基本中の基本となる単語(sight words)と呼ばれる語彙集があります。これらの sight words は、アメリカでは幼稚園から小学校2年生までの間に完全にマスターすべきとされる基本単語集です。全部で300語近くあります。こちらのリストをご覧になり、すべての単語が理解できるかチェックをしてください。

sight words がすべて理解できた段階で、「恋愛ボキャブラリー集」「婚活ボキャブラリー集」(作成中)に進みましょう。

まとめ

1.基礎英語は、婚活前までにマスターしておくことが理想。

2.基礎英語を身につけるために最低限必要な重要スキルは、以下の3つ。

(1) 通じる英語が話せるようになる発音の習得

(2) 理解される英語が話せるようになる基礎文法の習得

(3) 恋愛と婚活に最低限必要な英語ボキャブラリーの習得

3.英語の発音で一番重要なのは、日本語にはない RTHF の子音をマスターすること。

4.基礎文法をマスターするために絶対欠かせない文法事項は、「文型」と「品詞」の2つ。

5.ボキャブラリーの習得では、まず sight words の300語をマスターしてから、「恋愛ボキャブラリー」と「婚活ボキャブラリー」に取り掛かる。