本日のコラムは、「欧米男性の精子数、40年で半減」というテーマでお届けします。




2017年7月の情報ですが、欧州ヒト生殖医学会の学術誌 “Human Reproduction Update” の発表によると、1973年~2011年に実施された過去の研究185件で収集された男性4万3000人近くの精子データを再調査した結果、北米、欧州、オーストラリア、ニュージーランドなど、先進欧米諸国の男性の精子数が40年で半減していることが判明。

(参照した英文記事はこちら

具体的には、この40年間で精子濃度は52%の減少、一方、精子数は59%の減少だったようです。1年当たりで計算すると、精子濃度は1.4%の減少、精子数は1.6%の減少。この減少は、欧米人男性で見られた結果である一方、南アメリカ、アジア、アフリカの男性では特に減少はなかったとのこと。

今回の調査を担当したヘブライ大学(イスラエルの国立大)の Hagai Levine 博士は、調査結果について「ここまで減少していることについて、心を痛めている。全くもって信じられない」とコメントしている。

ただし、この減少後の数字は、世界保健機構(WHO)が最低基準限度値と見なす1ミリリットル当たり1500万個を上回っており、必ずしも不妊症につながるとは限らないとのこと。今後、欧米人男性との婚活や国際結婚を目指す日本人女性にとっては気になるニュースだと思いますが、ここはひとまず安心できるのではないでしょうか?

精子数減少の明確な原因について定かではないとのことですが、気候の変化や農薬中毒などの環境要因、ストレス、喫煙、貧しい食生活などの生活要因に起因する潜在的な健康問題を反映していることが考えられるそうです。

(出典元: 世界経済のネタ帳

また、これらの結果がすぐに少子化の原因になることはない、と言えるようです。上記のグラフが示すとおり、1980年~2017年の日本とアメリカの人口推移を見てみると、日本が1億人強の横ばいが続いている一方、アメリカは2億人強から3億人強へ右肩上がりになっています。

いずれにしましても、欧米男性の精子数半減のニュースは、欧米人との国際結婚を目指す方にとって他人事ではないと思うので、今回コラムにて共有しました。